「高校かぁ、部活見学してみよう。俺は体育会系の部活がいいな」
「私らは部活無理かも。ちょっと前にさぁ、モデルにスカウトされてんの二人とも」
「いかがわしいやつじゃなくて?」
「ちゃんとしたやつだよ!そこらへんはうちのお父さんもチェックしてるから」
「で、放課後はモデル業もやることにしたから部活はないかなぁ」
「そうなのか。すげーなぁ。お金稼げるんだな。俺もバイト先探したいなぁ」
「翔兄、うちの事務所はバイトできない?」
「親父に聞いてくれ、今は結構人員足りてる方だと思うけど?」
「モデルかぁ、それでなんか周りの目がうるさいんだな?」
「あー、ちょっと前に雑誌に載ったから。双子でモデルって珍しいんでしょ?」
「俺も負けずになんか体育会系で頑張らねばだな」
「そんなに頑張るなら、バイトする時間ねーぞ。頑張って体育大学に行くならいいけどな。課題もあるだろうしな」
「翔兄、現実的だなー。アンとリサのモデル業だって放課後限定、学業優先ってリョウさんが決めてるし」
「現実は厳しいのだよ、3人ともうまくいくといいね」
「頑張ります‼」
アンとリサのモデル業は順調で、早くも有名雑誌の表紙を飾るほどだった。放課後限定なのでそのレア感がまたファンを惹き付けた。
アキラは結局部活には入らないで、バイトに励んでいた。
――3人とも貯めたお金の使い道、決めてるのかな?
――3人とも学校の課題とか出来てるのか心配だなぁ
「お父さん‼アキラとアンとリサが心配なのは分かるけど、まずは娘の心配してよね‼
――怒られた↓
「今日、進路指導があったの。で、私はお父さんとかおじいさんみたいに法律関係の仕事に就くのか?って聞かれた。中3でそんなの決まってるワケないじゃん。決めてる人いるかもしれないけど」
「去年、3人も同じように聞かれたのかな?」
「それはわかんないけど、アキラは兄と比較されまくりで、将来のことを聞かれて最悪の気分だったでしょうね‼」
――あーなるほどなぁ
「アンとリサもお父さんが教授だし同じように最悪の気分だったんじゃない?」
「俺は親父の事務所以前に中学のころはそんなに成績よくなかったから法律関係の仕事とか言われなかったけど、面倒だったな」
「誰でも面倒だよね」
「で、ムスメのアカネは将来を決めてるのか?」
「とりあえず、大学に行く。学部はまだ決めてない。高校に入ってから興味持ったもの